中学受験逆転合格勉強法 塾や家庭教師の活用術

中学受験の家庭教師、どう選ぶ?|後悔しないためのチェックポイント

中学受験の家庭教師、どう選ぶ?|後悔しないためのチェックポイント

中学受験を目指す中で、多くの方が一度は「家庭教師をつけるべきか?」という問題に直面します。
塾に通わせていても、

  • 成績が伸び悩んでいる…
  • 先生に質問できていないようだ…
  • 家での勉強のやり方が親子で分からなくなっている…

こんな悩みを抱えたとき、「家庭教師も考えた方がいいのかな…」と思い始めるのは自然なことです。
しかし、いざ探し始めると、「どうやって探せばいいの?」「どんな先生が合うの?」といった新たな疑問が生まれます。

もし「なんとなく有名だから」「料金が安いから」という理由だけで家庭教師を選んでしまうと、お子さんの貴重な時間を無駄にするだけでなく、成績が悪化してしまう可能性すらあります。

この記事では、中学受験指導歴22年の私が、家庭教師選びで失敗しないための考え方と具体的なチェックポイントを、分かりやすくご紹介します。「誰を選ぶか」で、お子さんの受験は大きく変わります。

【大前提】失敗しないために押さえたい家庭教師選びの3つのポイント

まず、家庭教師を探し始める前に、絶対に押さえておくべき3つの大前提があります。ここを見誤ると、後々の選択がすべてズレてしまいます。

1. 大手センターという“ブランド”だけで選んでいませんか?

「CMでよく見るから」「大手だから安心」という理由で家庭教師センターを選んでいませんか?
残念ながら、それは家庭教師選びで最も多い“失敗パターン”です。

なぜなら、どんなに有名なセンターであっても、実際にお子さんを教えるのは一人の家庭教師だからです。教えるのはセンターの看板ではなく、”個人”なのです。

その先生の指導力、人柄、そしてお子さんとの相性によって、結果は全く変わります。つまり、たった一人の良い先生に出会えるかどうかが、お子さんの学力向上の鍵を握っています。

だからこそ、「どのセンターか?」よりも先に、「どんな人に教えてもらうのか?」を最優先で考えてください。

2. 中学受験“専門”の指導経験は絶対条件

中学受験の問題は、小学校で習う範囲を大きく超えることが多く、学校の勉強とは出題傾向も解き方も全く異なります。大学受験指導がメインの先生では、小学生に合った言葉で伝えたり、つまずきやすいポイントを先回りして教えたりすることが難しいケースがほとんどです。

特に、

  • 計算の工夫や特殊算
  • 読解問題の解き方の型
  • 社会や理科の資料の読み取り方

などは「中学受験独自のテクニックや背景知識」が不可欠です。「小学生にとって何が分かりづらいのか」を理解していない先生では、指導の質は大きく下がってしまいます。

中学受験を専門に指導してきた経験があるかどうか――。
これは、絶対に譲れない条件です。

3. 親と連携し“家庭学習”まで設計できるか?

成績を伸ばすために本当に重要なのは、授業時間だけではありません。授業以外の**“家庭学習”をどう設計し、実行するかが合否を分けます。

しかし、「はい、今日の授業は終わりました」で指導が完結してしまい、保護者の方が「この後、家で何をやらせればいいの?」と路頭に迷ってしまうケースは非常に多いです。

だからこそ、授業内容だけでなく、「次の授業までに家庭で何をすべきか」まで具体的にアドバイスし、親と連携してくれる先生を選ぶべきです。

また、「全部私にお任せください」という先生は、一見頼もしく聞こえますが、家庭との連携を軽視している可能性があり、注意が必要です

後悔しないためのチェックポイント5選

では、具体的に「良い家庭教師」を見つけるためには、どこを見ればよいのでしょうか。
中学受験で後悔しないために、契約前に確認したい5つのチェックポイントをご紹介します。

チェック1:最後まで責任をもって対応してくれる“プロ”か?

大学生のアルバイト家庭教師が悪いわけではありません。中には非常に優秀な学生さんもいます。しかし、どうしても「責任感」や「継続性」において差が出やすいのも事実です。

実際に私の元には、「受験直前に先生が来られなくなった…」「就職活動で忙しくなり、指導が途切れてしまった…」といったご相談が毎年寄せられます。

中学受験は数年にわたる長期戦です。
状況に応じた学習計画の見直しや、お子さんのメンタルケアまで含め、「最後まで責任を持って伴走してくれるプロかどうか」は極めて重要な視点です。

チェック2:お子さんの“成績タイプ”に合っているか?

実は、家庭教師にも指導の「得意なタイプ」が存在します。

  • 成績上位層をさらに伸ばすのが得意(難関校の実績が豊富)
  • 中堅層をグッと引き上げるのが得意(偏差値40〜50台から上位校・中堅校へ導く実績が豊富)
  • 基礎から丁寧に教えるのが得意(勉強が苦手な子を中堅校レベルに導くのが得意)

これは、どのタイプが優れているという話ではなく、「今のお子さんの状況に合ったタイプの先生を選ぶ」ことが何よりも大切です。難関校の実績が豊富だからといって、すべてのお子さんに合うわけではありません。「うちの子の今の課題を解決してくれる先生か」という視点を持ちましょう。

なお、私は中堅層をグッと引き上げるのが得意なタイプの指導者出ると自分では思っています。

チェック3:中学受験の“リアルな大変さ”を経験しているか?

先生自身が中学受験を経験しているかどうかは、お子さんの気持ちへの理解度に大きな差を生みます。

中学受験には、多かれ少なかれ「やらされ感」が伴います。大学受験しか経験のない先生が語る「努力して志望校に合格した成功体験」は、高校生には響いても、小学生にはプレッシャーになることさえあります。

中学受験特有のしんどさ、親子の衝突、学校生活との両立の難しさ…。
これらを肌で知っている先生は、指導の言葉選びや接し方が自然と小学生の心に寄り添うものになります。

チェック4:親と“チーム”として連携できるか?

「大前提のポイント」でも触れましたが、親と先生の連携は不可欠です。
ここでは、より実践的なコミュニケーション能力を確認しましょう。

「私に全部お任せください」というスタンスの先生は、万が一その指導法が合わなかった時に軌道修正が難しくなるリスクがあります。

  • 今週の学習の重点はどこか?
  • 家庭では何を優先して取り組むべきか?
  • 塾の課題とのバランスはどう調整するか?

こういった報告・連絡・相談を密に行い、親と“チーム”を組んでくれる先生かどうかを見極めてください。指導力が高くても、この連携が取れないと家庭学習がうまく回らず、結果につながりません。

チェック5:何よりも“お子さん本人との相性”は良いか?

そして、最終的に最も大切なのが、お子さん本人との「相性」です

どんなに指導力が高く、素晴らしい実績を持つ先生でも、お子さんが「話しにくい」「怖い」と感じてしまえば、質問もできず、成績は伸び悩んでしまいます。

だからこそ、「実際に指導を担当する先生」による体験指導は絶対に受けるべきです。大手センターでは、営業担当者が体験を行い、実際の指導は別の先生が担当するというケースも少なくありません。それでは相性の確認になりません。

体験指導の場でのお子さんの表情や雰囲気を見て、「この先生となら頑張れそう」と感じられるかどうかを大切にしてください。

【コラム】プロ家庭教師の料金はなぜ高い?—その価値と“見えない時間”の秘密—

ここまで読んで「やはりプロにお願いしたい」と感じていただいた一方で、多くの方が「料金」について気になっているのではないでしょうか。

「プロ家庭教師は料金が高い」

そのイメージは、決して間違いではありません。では、その料金の違いは一体どこで生まれるのでしょうか?
それは、指導時間以外の“見えない時間”の質と量にあります。

学生や経験の浅い先生の場合、「授業時間=仕事のすべて」になりがちです。しかし、中学受験のプロは、授業時間と同じくらい、あるいはそれ以上に多くの時間を徹底した準備”に費やしています。

私の場合になりますが

  • ご家庭との連携・戦略会議: 保護者の方からのご相談に乗り、塾の課題や家庭学習の進捗を踏まえた上で、学習戦略を練り直します。私の場合は、指導後にご相談の時間を多くとらせていただいております。
  • 出典知識のインプット: 国語で出題された書籍を実際に読み込み、背景知識やテーマを深く理解することで、より本質的な読解指導を行います。
  • 最新の入試傾向の分析: 首都圏の主要な学校の入試問題を毎年解き、出題傾向の変化や新しいタイプの問題に対応できるよう備えています。
  • 資料作成・分析: 苦手単元を克服するための資料作成や分析

こういった準備の有無がお子さんの成績に影響していくと私は思っております。

【最後に】勉強の相談だけが家庭教師の役割ではありません

家庭教師は、決して安い投資ではありません。だからこそ、「ただ勉強を教えるだけ」ではもったいないと私は考えています。

成績の悩み、勉強のやり方、塾との付き合い方、そして時には、保護者の方自身の悩み相談まで…。そうやってご家庭に深く関わり、受験を「家族みんなで乗り越えていく」ためのチームの一員となること。それが、本当のプロ家庭教師の在り方だと私は信じています。

体験指導で、まずはお子さんの現状を診断しませんか?

もし私の指導方針に少しでもご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度、体験指導をご活用ください。体験指導では、お子さんの現状を分析し、「何につまずいているのか」「明日から何をすべきか」を具体的に明らかにします。無理な勧誘は一切いたしません。まずはお子さんの学習について、お話をお聞かせいただければ幸いです。

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